動物がテーマの街?
オレはウルフ。ロードバイク好きの留学生。中国の国道を自転車で旅してるんだ。今日は宝鶏市の観光地で、鳴くと吉兆だと言われる石のニワトリがある「鶏峰山」に来てみたぞ。あっいた、ニワトリのオブジェ。もしかしたら鳴き声が聞こえるかも…とちょっと待ってみたけど、やっぱ何も聞こえないか(笑)。この山、ほかにも「黒虎橋」や「神亀探海」、「黒牛鼻孔」なんて動物の名前が付いたスポットがたくさんあって、何だかメルヘン。おとぎ話に出てきそうな感じだぜ。
それからここ宝鶏は、かの有名な「炎帝」が生まれたところなんだよな。炎帝は、日本では薬や農業の神様「神農」として知られている人物。この人の頭にもバッチリ、ウシの角が付いていて…ここの人は、昔から動物好きだったんだろうか。
自然が作り出す奇観
さ~て、いよいよ国道の終点、天水市に向け出発。最後に見たいのが、1500年以上も前に作られた石窟寺院「麦積山石窟」だ。結構山奥にあるから、バイクで行くのに一苦労…ひ~、やっと見えてきたぞ。わ…スゲエ。断崖絶壁の1枚岩に掘られた無数の仏像と、網の目のように張り巡らされている通路。遠くから見るだけでも圧倒されるなあ。その近くにある「仙人崖」ってところは、まるで崖に津波が押し寄せるような形で、上部分が前にせり出している岩肌がホント壮観。自然が作り出した美しい景色は、マジ何度見ても飽きねぇな。ここまで来たかいがあったってもんよ…。最後にじっくり見て回ってから帰るとしますか。さあ、次の街を目指してゴーイングハイウェイ!
~上海ジャピオン2017年9月29日発行号