上海の ココにある〝コレ〟一体何?

P1-1

P1-2

 

①外灘牛 @中山東一路×福州路

最初の〝コレ〟は「外灘牛」。この高さ5㍍の牛の銅像は、アメリカ人芸術家のオーテュロ・ディ・モディカが制作した。

金融用語の「ブル・マーケット」とは「アグレッシブで楽観的な繁盛市況・上昇相場」を象徴するため、銀行が建ち並ぶ金融街に相応しいと置かれたそうだ。また「牛」自体が中国語で「すごい」の意味を持ち、勢いのある市場は「牛市」などと言われる。

②奔向勝利・犀牛爸爸 @静安公園

静安公園入り口にドーンと立ち、存在感を示す〝コレ〟は、2010年の上海万博に合わせて設置された。

像は「犀牛爸爸」の名前通り、父親のサイで、制作者・施力仁氏によると、父親の家庭に対する責任感を形にしたのだとか。身体のそれぞれのパーツに意味があり、角は父親のリーダーシップ、鎧は家庭を守る強さを表す。サイの母親と子どもの像も、公園内には展示されている。

③駿馬奔騰 @延安西路×中山西路

8頭の馬が大きな交差点の一角を疾走する。

制作したのは景観デザインや設計を手掛ける「上海市衆意芸術集団有限公司」。脇にある説明書きによれば、「活力虹橋 駿馬奔騰(活気のある虹橋、駿馬が勢いよく走る)」と刻まれていることから、このエリアの発展を願い、設置されたものとわかる。なお、公共物なので、よじ登るのは厳禁だ。

 ④彩牛 @世紀大道×丁香路

 最近、世紀公園や人民広場などで目にするカラフルな牛の一団。

こちらは昨年9月より始まったアートイベント「2014上海奔牛上海大型城市芸術展(cow paradice)」の展示作品。グラスファイバー製の牛の模型に国内外のアーティストが様々な造形やペイントを施し、街頭に展示している。

 

 

 

P2-1

 

ラビンドラナート・タゴール像 @南昌路×茂名南路

タゴール(1861~1941)はインドの詩人・思想家で、ノーベル文学賞を受賞した人物。ジャピオンオフィスから近いので、なぜここに? と疑問に思っていた社員もいた。

記録によると、彼は訪中時に、通訳を務めた中国の文学者・徐志摩と親交を深めて、南昌路136弄にあった徐のアパートに暮らしたという。これにちなみ、廬湾区政府(現黄浦区政府)が中国・インド国交60周年を記念し、この場所にタゴールの彫像を設置したというわけだ。

②打電話的少女 @淮海中路×茂名南路

 

続いては、1号線「陝西南路」駅3番出口横で電話をかけている〝コレ〟。

〝大都市の鼓動を聞く〟というのがテーマ。彫刻家・何勇氏が制作した。これまで3度の盗難に遭い、ある時は廃品として3元/500㌘で売られるなど、哀れな過去を持つ。上海十大彫刻の1つに選ばれた作品ということで、今後は盗まれないことを祈るばかりだ。

③プーシキン銅像 @桃江路×岳陽路

19世紀のロシアの詩人(1799~1837)、アレクサンドル・プーシキンの銅像。ロシア近代文章語と国民文学の確立者としてその名が知られる。

設置年は1937年で、市内に現存する人物像の中では、最も古いものという。同年上海を旅行したロシア籍中国人が、プーシキン逝去100周年を記念し、制作した。過去に3度破壊されたことがあり、その度に作り直されている。

 

剪影人像 @南京西路×青海路

 

続いての〝コレ〟は南京西路に立つ人々の像。

自転車を押す男性や女性、さらには子どもに老人など、赤い壁から切り抜かれた人たちが歩き出している。制作者によると、中国伝統文化の切り絵をモチーフに、様々な年代の人間が行き交う大都会を表しているそうだ。

P2-2

 

 

排隊 @南京西路×延安西路

 

南京西路と延安西路交差点のコンビニ前に建つ〝コレ〟は、知っている人も多いはず。

杖をつく老人に、ボールを持った少年、スーツケースを置いてしゃがみこむ男性…など、様々な人が並んで何かを待っているようだ。そう、これは市民に秩序正しく並んでバスを待つことを呼びかけるため、長寧区政府が2007年に設置した。

開心的胖子 @東諸安浜路×江蘇路

 

 

その名も「ご機嫌な太った人」。こちらは、先の「駿馬奔騰」と同じく、「上海衆意芸術集団」が制作を手掛けた。

肉付きの良い3人が笑顔で肩車をし、一番上の人物は何か遠くを見ている。一見、どこかユーモラスで、思わず微笑んでしまう作品だ。

⑦等待 @華山路×江蘇路

 

 

江蘇路から華山路に入る角の辺りに立つ〝コレ〟。

バラの花束を抱え、腕時計を見つめる紳士風の男性が、誰かを待っている様子。しかし、像のちょうど後ろに「修車(自転車修理)」の看板があり、修理店の目印になってしまっているのが残念。

⑧福・禄・寿三星 @上海新天地

毎日観光客で溢れる新天地の北側広場の噴水に佇む3体。中国台湾の芸術家・呉静茹氏が、2008年に完成させた。

「福(幸福)」、「禄(幸運)」、「寿(長寿)」を司る3人の仙人が泉の上に立ち、足元から水が無限に溢れ出す。仙人と噴水という、それぞれ中国と西洋の要素を融合させている。

 

P3-1

 

⑨瞬間 @長寧路×錦屏路

長寧路の蘇州河沿いの緑地にある、工場で務める女性労働者たちのオブジェ。

〝コレ〟は、1980年代に大発展を遂げた国営企業「上海第二十一綿紡織場(現申新紡織公司)」がかつてこの地にあったことを記念して建てられた。像は金属板で身体のラインや顔の輪郭のみを形作っているが、エプロン以外はすべて枠であるため、市民から夜間は首なしの像に見えて気味が悪いとの声が挙がり、ニュースにも取り上げられた。

ヨハン・シュトラウス彫像 @武定西路×江蘇路

⑪老人与狗/吹薩克斯的紳士  @武定西路×江蘇路

〝彫像の廊下〟なる異名を持つ武定西路は、わずか約600㍍の間に、複数の作品が建ち並ぶ。

武定西路と江蘇路交差点の花壇に、訪問者を出迎えるかのように立つのは、オーストリアの作曲家ヨハン・シュトラウス。〝ワルツの王〟と称された彼が来海した記録はないが、市のオーケストラ「上海愛楽楽団(上海フィルハーモニーオーケストラ)」のオフィスがこの通りに所在することにちなみ、設置された。また、そのまま東に向かって進むと、「老人と犬」や「サックスを吹く紳士」などの像がお目見えする。西洋式老建築が並ぶこの通りに、〝コレ〟らはベストマッチ。 

捉迷蔵 @中山西路×虹橋路

  「捉迷蔵(かくれんぼ)」をして遊ぶ子どもとベンチに座る大人。作り手の遊び心を感じるこの作品も、先の「上海衆意芸術集団」が手掛けたものだ。

誰もが幼少期によく見た光景で、懐かしさを感じさせる。付近の住民によると、もともと飾りや植え込みなどがなく寂しい道だったが、このオブジェ1つで雰囲気が変わったと、賞賛している。

P3-2

 

①花樹 @延虹緑地

古北エリアですっかりお馴染みの〝コレ〟。

高さ16㍍の木に、直径2㍍に及ぶ色とりどりの花が180以上咲く。〝和諧、美好的生活(調和の取れた美しい生活)〟をテーマに、長寧区人民政府が設置したもの。春になると緑地周辺の花々も咲き、百花繚乱の風景を見せてくれる。

東方之光 @世紀大道×楊高中路

一見、アンテナのように見える〝コレ〟だが、フランス人建築士・シャルバンティエ氏と北京の芸術家・仲松氏作のれっきとしたアート作品だ。

「東方之光」は、歴史上最も古いとされる時計・日時計をモチーフに、200本以上のステンレス管を組み合わせて完成させた。作品には、上海が東洋の光、希望となって世界を照らすという想いが込められている。

朱麗葉的陽 @陝西南路×奉賢路

直訳すると「ジュリエットのバルコニー」。そう、あのシェイクスピアの名作童話に登場するバルコニーだ。

こちらは、空き地だったこの交差点付近でのゴミポイ捨て禁止対策として建てられた。イタリア・ヴェローナにある本家バルコニーとは少し異なるが、老上海の風情漂う陝西北路の街並みに見事に融合している。

印跡 @長寧路×芙蓉江路

 最後の〝コレ〟は、溶鉱炉のオブジェ「印跡」。

1950代、中国最大と言われた製鉄所「上海第十鋼鉄場」が付近にあったことを示す〝跡〟として、長寧区彫塑員会が構想した。溶鉱炉は当時のものを使用し、中から流れ出る銀色の鉄は、〝希望〟を意味している。

最新号のデジタル版はこちらから

香港便利帳

PAGE TOP