教会のある風景

書店としてリニューアル

上海中心部にある歴史的建築物、旧ロシア正教教会。ロシア風の外観が特徴で、ここから徒歩10分、新楽路のロシア正教教会を「大教会」、ここを「小教会」と呼ぶことも。

昨年12月、教会内部を改装し、書店「思南書局」がオープン。〝教会中の教会〟をコンセプトに設計された店内は、天井まで伸びるステンレスの本棚が光を反射し、冷たくも心が澄み渡る空間を生み出している。天井には壁画が、店の壁には丸みを帯びたアーチが当時そのままに残されており、教会の面影を留めている。

販売スペースをグルリと回り込むと見えるカフェスペースは、教会に外付けする形で増設された部分で、教会の外壁がそのままカフェの壁として使われている。本を片手に、静かな時間を過ごそう。

お嬢様学校のチャペル

ショッピングモール「上海長寧来福士広場」にある歴史的建築物は、かつて数々のお嬢さまが学んだ「セイント・マリーズホール」の旧校舎だ。

当時では珍しいカトリック系学校で、アメリカ式教育を徹底していた同校は、作家の張愛玲をはじめ、数々の才媛を輩出している。1923年時点での学費は一般学生で84元、専門学生が168元。当時の一般労働者の月給が約8元であることから、相当裕福な家庭の子女が、貴族としての教育を受けていた。

現在の旧校舎の周りには芝生や噴水が設置され、一部にはカフェなどが入居。チャペルからは、時を告げる鐘の音が鳴り響く。当時の女子学生よろしく、校舎を眺めながら優雅なティータイムはいかがだろうか?

イギリス人由縁の道

文化名人街として知られる多倫路。ここは清代に「進士」の称号を与えられたイギリス人の宣教師、ジョン・ダロックが1911年に整備したもので、当時は「竇楽安路(ダロック・ロード)」と呼ばれていた。

中国や国外から数々の文化・政治的偉人が集まったこの道。中央には、この辺りに居を構えていた魯迅の著書から名前を取った時計塔「夕拾鐘楼」があり、ダロックの彫像が飾られている。さらに進むと、中洋折衷の非常に珍しい教会「鴻徳堂」がお目見え。格子柄の丸窓や、入口に鎮座する獅子はいかにも中華だが、カラフルなステンドグラスが混ざり、ユニークな外観を作り上げている。

「夕拾鐘楼」向かいの「ダロック・レストラン」ではイタリアンなどを提供。中国と外国の文化が折り重なった独特の空気感を味わってほしい。

~上海ジャピオン2020年4月24日発行号

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